【書評】尾崎将也さんの「3年でプロになれる脚本術」

読書

こんにちは。きしめん(@ksmn4747)です。

2022年4月よりシナリオ・ノベル講座を受講し始めてから、脚本家という職業に興味を持ち始めました。

尾崎将也さんの「3年でプロになれる脚本術」という本は、「3年でプロになれる」ということばに惹かれて手に取ったものです。

面白い脚本を書くための勉強法や、ドラマ脚本が具体的にどんなふうにできていくのかのイメージを掴みやすい内容になっていましたので、ご紹介します。

どんな本なの?

著者プロフィール:尾崎将也さん

1992年に第五回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞なさっている脚本家の方で、ドラマ・映画を中心に活躍なさっています。

代表作は「アットホーム・ダッド」「結婚できない男」「梅ちゃん先生」など。

現在は映画監督としても活動なさっています。公式サイトはこちら

本の概要紹介

「3年でプロになれる脚本術」は、尾崎将也さんが2013年から書いていたブログを、大幅に加筆修正して再構成したものになります。

面白い脚本の書き方を教えるのは難しいと前置きしつつ、

  • 勉強するにあたっての意識の持ち方
  • 3年を目安にプロを目指す場合の具体的な勉強法
  • 脚本家として実際の仕事の過程や様子

などがわかりやすくまとめられています。

詳しい説明で納得感があるので「この勉強法やってみようかな」と乗り気になりやすく、「脚本家ってこんな感じなんだ!」と脚本家という職業のイメージも掴みやすい内容になっています。

こんな人にオススメ

  • 脚本家という仕事に興味を持ち始めた人
  • 面白い物語を書けるようになりたいけど、どう勉強したらいいかわからない人
  • プロがどんな考え方をしているのか知りたい人

かなり参考になると思いますので、オススメです!

印象に残ったこと

1.「脳内の畑」を耕す

最初に「なるほど」と思ったのは、「P/PCバランス」の話が出てきたところです。

「P/PCバランス」とは、スティーブン・R・コヴィー氏が書いた「7つの習慣」で出てくる考え方で、Pは「成果(Production)」、PCは「目標達成能力(Production Capability)」のことです。

 スポーツなら、試合に勝つことがPで、練習で鍛えた肉体がPCに当たります。(中略)脚本の場合は、生み出された作品がPで、脳の中に存在する脚本を書く能力がPCです。

面白い脚本を書く勉強をするとき、インプットが大事とされますが、その際のインプットはPCに働きかけるものだと認識しておくことが重要なのだそうです。

というのも、人はついついPばかりに目がいってPCを疎かにする傾向があります。

自分が書いた脚本を目の前にして、「どうすればこの作品は良くなるのか」とPのことを考えがちですが、実際は作品を生み出す元となる能力(PC)の問題なのかもしれない、ということです。

尾崎さんはPCを「脳内の畑」ということばに言い換えて、「脳内の畑」にどんな肥料を撒いて育てていくかという話をしています。

この話から、わたしは「インプットが重要である」と言われることにかなりの納得感を得ることができました。

2.映画分析100本ノック

 名作映画をたくさん見るということは、脚本を書けるようになる上でとても大事なインプットです。あまり映画を見たことない人が、たった数本だけ参考に見て脚本家になれるということはありません。

この記述を見てギクッとしました。わたしはこれまで映画やドラマに高い関心を寄せていたわけではなかったからです。

本を読むことも苦手でしたし、高校の頃にマンガやアニメにハマっていた時期もありましたが、決して長い期間でもなく、好きを掘り下げることもありませんでした。

つまり、これまで物語に触れる頻度も時間もかなり少なかったのです。

そんななかで「物語を書きたい!」と思い始めたわけで。今までしてこなかったインプットをもっと積極的にやるべきなのだなと改めて思いました。

名作と言われる映画を100本見て、「面白い」要素を分析する。100本なら3年あれば見ることは可能であるだろうと提示されている数です。

実際、本の中には、尾崎さんが勧める脚本の勉強になる名作映画タイトルが100本並んでいます

どこまでできるかはわかりませんが、勉強のために挑戦してみたいなと思いました。

3.連ドラが作られるまで

脚本家って普段どんなふうに働いてるんだろう?

シナリオ講座に通うようになってから脚本家に興味が湧いてきたものの、具体的な仕事のイメージが全くできていませんでした。

本書には尾崎さんの実体験が語られており、脚本家になるための手段や、実際に脚本家になった後にどんなふうに仕事を進めていくのかを知ることができます。

プロデューサーとの打ち合わせやドラマが決まる過程などが書かれていて、こんな感じなのか、とイメージを掴むことができました。

「結婚できない男」は主演俳優の阿部寛さんの「それでいこう」の一言で決まった企画だった、という話も面白かったです。

読んでみて

「物語を書けるようになりたい!」と思い始めてから、薄々、自分のインプット不足を認識していたのですが、「3年でプロになれる脚本術」を読んだことでさらにその意識が強まりました。

シナリオ・ノベル講座を受講していても、先生や同期の話を聞いていると日常的に本を読んだり映画を観たりしている様子で、「やばいなー出遅れてるかもな。どうしよう」と焦りを感じます。

本書を読むことで「映画分析100本ノック」などの具体的な勉強方法を知ることができて、これなら頑張れば今からでもできるかな、と希望が持てました。

映画分析とまではいかずとも、映画やドラマ、アニメなど映像作品を中心にたくさんの物語に触れて行こうと思いました。

まとめ

尾崎将也さんの「3年でプロになれる脚本術」は、実際にプロになるためにどんなアクションをとるといいのか、具体的な手段をわかりやすく紹介してくれている本だと思います。

尾崎さんが「自転車に乗れる人が、自転車に乗れない人に対して、自転車の構造や仕組みを説明しても乗れるようになれないのと同じように、面白い物語を書く方法を教えるのは難しい」と例えていて、なるほどと思いました。

補助輪なしで自転車に乗れるように何度も練習したのと同じように、面白い脚本を書けるようになるためには、たくさんの練習を積み重ねて体感覚で覚えていくイメージなんだな、とわかりやすかったです。

イメージがつかめるとやる気が出て、アクションを起こしていこうという気になれるので、物語を書くことを極めたいなと考えている方は是非参考に読んでみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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