こんにちは。きしめんです。
わたしは大学を卒業してとある清掃用具メーカー会社に就職したものの、会社の方針や社長の意向とのそりが合わなくて退職しました。
しかしなぜか、その退職した会社にパートとして出戻ったことがあります。
退職してからの約半年間は何のかかわりも持っていなかったのに、しかも会社の方針が嫌になって辞めたはずなのに、なぜまた同じ会社で働くことにしたのでしょうか。
今回は、一度辞めた会社に出戻った理由とその経緯の話をしようと思います。
そもそもの始まりは、生活するためのお金が足りなかったこと
フリーランスとして個人の仕事を始めたわたしは、半年間だけフリーランス1本で生活していくことを決意し、2018年12月から翌年の5月末まで、アルバイトもパートもせずに個人の仕事だけで生活していました。
半年間チャレンジしてみた結果、仕事を安定的にいただけるようになったものの、生活できるレベルの稼ぎにまで到達することはできませんでした。毎月の赤字が重なって貯金はほぼなくなり、家賃の支払いさえも期日通りにできなくなっていきました。
このままでは本当に生活できなくなってしまう…!
気持ちの上ではやはり個人の仕事だけで生活していきたかったのですが、背に腹は代えられず、悔しい思いを胸にアルバイトを始めようと決めたのでした。
それが、半年間チャレンジを終えようとしていた5月のこと。この時点ではまだ、辞めた会社に出戻ることは考えていませんでした。
視野の広がりによる景色の違いへ興味を持った
しかし、アルバイトを探しているうちに、あることに興味を持ち始めました。それが、「今の自分が元の会社に戻ったら、どうなるんだろう?」ということです。
会社を辞めてからの半年間、わたしはそのほとんどを所属しているオンラインコミュニティ「ライフエンジン」のなかで過ごしました。そこでさまざまな人たちと出会い、話をし、いろんな体験をして、多くの学びと気づきを得てきました。
そのことが大きく影響して、わたしは自分自身の変化を感じていました。
会社が嫌になっていた当時の自分は自分の気持ちでいっぱいいっぱいになっていて、周りをまるで見れていなかったことに気づき、反省や後悔を抱きました。当時は上司のことばも社長の言い分も全て頭ごなしに否定していましたが、今思えば、もっとちゃんと話を聞いて素直になっていたら、もっと別の未来があったのかもしれないと思います。
ライフエンジンで得た学びや気づきのおかげで、自分の視野が広がり、考え方が変わりました。「あ、自分変わったな」って思えるくらい自分の変化に驚くと同時に、「今の自分なら、当時とは違った景色が見れるかもしれない」と思えるようになりました。
そんな思いから、「今の自分が辞めた会社に戻ったら、どんな景色が見られるのだろう?」という興味が湧いてきて、個人の仕事がある以上社員としては難しいけど、パートとしてだったら戻れないかな?と考えるようになったのです。
たのしい情報収集飲み会
とはいえ、「また同じように苦しくなったらどうしよう」とか「当時より劣悪な状況になってたらどうしよう」とか、なかなか踏ん切りがつきませんでした。
そこで、まずはわたしが辞めてからも働き続けている社員さんに話を聞いてみることにしました。
「今まで何の音沙汰もなかったのに、今さら何…?」と思われないかがめちゃくちゃ不安でしたが、勇気を振り絞って当時仲の良かった先輩社員さんに「お久しぶりです。良かったら飲みに行きませんか?」とお誘いのLINEを送ってみました。すると「おおー!久しぶり!いいよ、行こ行こ!」と快諾してくれました。良かった(*´ω`)
6月半ばに何人かで飲みに行くことになり、当時お世話になった女性の先輩社員2人と男性の後輩社員1人が来てくれました。「最近どうですか?」と話を聞いてみたところ、「あんまり変わってないよー」から始まり、会社の愚c…げふんげふん、仕事での苦労話をたくさん話してくれました。
聞く限りでは、何人かの退職や異動、仕組の変更やデジタル化なんかがありつつも、特に様子が変わったわけではなさそうでした。
思い切って「パートとして戻ってみようかと思うんですよね」と言ってみたら、「えっやめといたほうがいいんじゃない?だってあの会社だよ?」みたいなことを言われつつも、「まぁいざ戻るとなっても、大丈夫じゃない?人少ないし」といった反応でした。
先輩たちや後輩の話を聞いていたら、「やっぱりこれは全然違う景色が見れそうだぞ…?今までにない気づきがたくさん得られるのでは…?」とさらに強く興味が湧いて、その場で「今度ダメもとで電話してみます!」と決めたのでした。
ダメもと電話と三者面談
情報収集した飲み会から数日後、勇気を振り絞って(2度目)電話をかけたところ、採用担当として出たのは元上司でした。
「以前社員として勤めていた○○(本名)ですけど、パート募集に応募することは可能でしょうか?」と緊張しながら尋ねたところ、「えっ、○○さん?ええっ!久しぶりー!元気ー!?」と驚きつつも気さくに対応してくれました。
社員だった頃、元上司にはめちゃくちゃ愚痴っていましたし、会社への文句をぶつけまくっていたので、まさか気さくな感じで話してくれるとは思ってもみなかったので、すごくホッとしました。
改めてパート募集へ応募できるか尋ねると、「俺は全然大丈夫だけど、社長が何て言うかわからないからなぁ」という返答。まぁ前例のないことですものね。社長に確認するよ、とその場はいったん通話を終了し、数時間後に元上司から「社長と3人で面接するから、一応履歴書持ってきて」と連絡を受けました。
そして面接当日、社長と元上司とわたしの三者面談が行われました。(面接と言いつつ、あれは面談だったと思います)「今何してるの?」「どうして戻ってこようと思ったの?」とラフな感じで質問され、個人の仕事のこと、生活するためのお金が不足しているから働きたいこと、新しいことを始めるよりも慣れた現場であれば労力も少なくて済むことなどを話しました。
このとき、わたしは「自分の変化に伴って、当時見ていた景色と今見える景色を比べて気づきを得たかった」というようなことは言えませんでした。どうしてか、言っても響かないような気がしていましたし、それだとあまりに自分勝手な印象を抱かせてしまうかなぁと思ったのです。(慣れた現場で労力抑えたい、というのもなかなか自分勝手ですけどね)
結局、「採用するかどうかは、ほかの従業員にも相談してから連絡する」ということになり、帰宅。午後一番での面接だったので、返答は翌日以降になるのかなーと思っていたら、その日の夕方には元上司から連絡が入り、採用となりました。
実際のところ、めちゃくちゃ面白かったです
こうして、社員を辞めてから約半年後にパートとして会社に復帰することとなりました。
作業自体はもともと嫌いではなかったのもあって楽しかったですし、予想通り、当時の自分には見えていなかったことが見えたり、自己理解につながる気づきを得たり、こう言う人も居るんだなぁとかこういう考え方もあるんだなぁなどの視野が広がるような気づきもあったりして、毎回楽しくパートに通っていました。
給料はそんなに高くはありませんでしたが、お金以外に得るものがとても大きかったです。
それから1年ほどで引っ越しの都合で退職することになってしまいましたが、いま振り返るとめったにない貴重な経験をさせてもらい、思い切って飛び込んでみて良かったなぁと思います。
そのとき得た学びや気づきを無駄にせず、今後にも活かしていけるように意識していきます。