これは、私が読んだ本の情報を私なりに書いた「読書記録」です。
読んだ本
はやみねかおるさんの<名探偵夢水清志郎事件ノート>シリーズの第1作「そして五人がいなくなる」(講談社文庫)を読みました。
基本情報
<名探偵夢水清志郎事件ノート>シリーズは1994年に、講談社青い鳥文庫で刊行されました。シリーズは第1作の「そして五人がいなくなる」から始まり、「卒業」でいったん一区切り。
現在も第二シーズンとして「名探偵VS.怪人幻影師」「名探偵VS.学校の七不思議」「名探偵と封じられた秘宝」とシリーズが続いています。(20周年ですって!)
参考:青い鳥文庫公式サイト「名探偵夢水清志郎事件ノート」シリーズ紹介ページ
一方で、私が今回読んだのは青い鳥文庫ではなく講談社文庫版になります。
講談社文庫版は2006年から刊行され、現在はシリーズ外伝の「徳利長屋の怪」が最新となっているようです。
どんな内容?
「そして五人がいなくなる」は、顔や身長が同じで本当にそっくりな三つ子の女の子、亜衣、真衣、美衣の3人と、彼女たちの家の隣に引っ越してきた黒い背広に黒サングラスの夢水清志郎の出会いから始まります。
名探偵だと自称する夢水清志郎は非常に忘れっぽくて言動も自己中心的。それでも推理力は本物で、家族以外で自分たちを見分けられた清志郎のことを、三つ子は「教授」と呼びながら慕っています。
名探偵の登場するミステリー小説ですから、ある日事件が起きます。
以下、文庫本裏表紙に載っているあらすじです。
夏休みの遊園地。衆人環視の中で❝伯爵❞と名乗る怪人が、天才児4人を次々に消してみせた。亜衣たち岩崎家の隣人で自称名探偵、夢水清志郎が颯爽と登場!と思いきや「謎はわかった」と言ったまま、清志郎はなぜか謎解きをやめてしまう…。年少読者に大人気、誰もが幸せになれる噂の本格ミステリ、文庫化!!
謎解きだけでなく、幸せとは何かを考えてしまうような内容になっていて、とても面白いですよ。
感想
小学生の頃にコミカライズ版を友達に読ませてもらったことがあり、それが面白くて印象に残っていたのですよね。
高校生くらいの時に講談社文庫版を見つけて一度読んだのですが、内容はうろ覚えだったので改めて読んだ感じです。
感想としては、「やっぱり面白い!」でした。
夢水清志郎こと教授のいい加減な側面と、クールに謎解きするカッコいい側面とのギャップのせいか、私は教授のことがとても好きです。
謎解きも違和感のある部分はないし、話の進み方も主に亜衣ちゃんの一人称で進むのですが、とてもわかりやすく読みやすい感じになっています。
「そして五人がいなくなる」では、何が子供にとっての幸せなのか?を考えさせられるなぁと思いました。また、この作品を通して、子供たちの幸せを思う素敵な大人たちを見ることができます。
ちゃんとしたミステリー小説だけど読者を置いてけぼりにしない、素敵な作品だと思います。
一言でいうとどんな本?
うーん…難しい。「名探偵がカッコいい、子供でも楽しく読めるミステリー小説」でしょうかね?